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Sunday, March 29, 2020

学童などにパン無償提供 垂井の製造販売「グルマンマルセ」 - 中日新聞

パンをほおばる桑原君(手前)=垂井町で

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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で各地の学校が休校となったことを受け、垂井町のパン製造販売「グルマンマルセ」が、学童保育など子どもを受け入れている施設や団体にパンを無償で届けている。スタッフは「子どもたちが笑顔になってほしい」との思いを込め、一つ一つのパンを丁寧に焼き上げている。

 二十五日、グルマンマルセにほど近い垂井町の学童保育。午後三時の「おやつの時間」にパンをほおぼった合原小一年の桑原正樹君(7つ)は、顔をほころばせ「柔らかい!」。主任指導員の所隆志さん(65)は「子どもたちが喜ぶ姿が見られ、ありがたい」と話した。

 グルマンマルセでは、感染拡大を受け、スタッフがマスクを着けたり、パンを個別包装にしたりと衛生管理をこれまで以上に徹底してきた。一方で、スタッフの樋口裕香さん(34)は、子どもを学童保育に預けて働く同僚女性の姿を見ながら、「学童保育や保育園で働く先生たちも休めないでいる。心身ともに大きな負担がかかっているのでは」と感じた。同僚と相談するうち「子どもたちはもちろんのこと、先生にも少しでも喜んでもらえたら」とパンの無償提供を思い付いた。

パンを箱詰めする従業員=垂井町で

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 三月初旬からホームページで希望を募ったところ、受け付けを締め切った二十日までに愛知、岐阜、滋賀の介護施設や学童保育など二十一カ所から要望があった。一団体につき、菓子パンや総菜パンなど十五〜二十個(三千円分)を目安に詰め合わせ、宅配で送っている。

 パンを焼く数に限りがあるため、一日に届けられるのは四カ所がやっと。月内にはすべての施設、団体に送り終えたいという。

 これまで送った学童保育などからは、子どもたちから写真付きでお礼の手紙が届いている。樋口さんは「少しかもしれないが、笑顔になってもらえたと実感できている。パンを通じた今回のつながりを大事にしていきたい」と話している。

 (服部桃)

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