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Thursday, May 14, 2020

主要百貨店の大阪店舗、令和2年4月売上は未曽有のマイナス、免税売上減と外出自粛の影響で - 食品産業新聞社

平日・食品売り場限定で営業再開した大丸心斎橋店。来店客にマスク着用と検温などの協力を求める

平日・食品売り場限定で営業再開した大丸心斎橋店。来店客にマスク着用と検温などの協力を求める

主要百貨店が5月1日に発表した店舗別の4月売上速報値によると、大阪6店の平均で前年比83.7%減と未曽有のマイナスとなった。4月7日に大阪を含む7都府県に発令された緊急事態宣言を受けて、翌日から食品売場の時短営業を除いて臨時休業したため。大丸各店は食料品売場を含む全館休業に踏み切ったため9割近く落ち込んだ。

百貨店の大阪店舗の売上高推移(2020年1~4月、前年増減率%、△は減少)

百貨店の大阪店舗の売上高推移(2020年1~4月、前年増減率%、△は減少)

 
阪急うめだ本店は、3月2日以降時短営業し、4月8日以降の平日は食料品のみの営業に変更、 土日祝は休業したことで、85.9%減少した。食料品売上高は、外出自粛の影響などで52.0%減と半減した。阪神梅田本店も同様に全体で81.0%減、食料品で54.0%減となった。
 
大丸梅田店と大丸心斎橋店は4月1日から時短営業、4月8日以降は全館で臨時休業した。この影響で、梅田店89.4%減、心斎橋店92.8%減となった。
 
高島屋大阪店は2月28日から時短営業、4月8日以降は食料品売場を除き臨時休業し、84.8%減少した。
 
あべのハルカス近鉄本店は3月2日から時短営業し、4月8日以降は食料品売場を除き臨時休業し、68.4%減少した。
 
各店では、1月下旬から、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、インバウンドや入店客数の減少が出始めていた。特に大阪のような都市部の店舗は、大丸心斎橋店を筆頭に免税売上高の比率が高い傾向にあり、2月以降は2ケタ減と打撃を受けている。3月以降は時短営業と臨時休業も加わり、減少の拡大が止まらない。
 
政府が5月4日に発表した緊急事態宣言の31日までの延長に伴い、各店とも食料品売場を除き休業を継続する。大丸各店も、感染拡大防止策を徹底した上で、7日から平日・食料品売場に限って営業を再開している。
 
政府、大阪府では感染状況などを分析しながら、宣言解除(政府14日めどに判断)、自粛要請解除(大阪府15日に判断)の前倒しを検討するとしており、各店とも今後の状況を見ながら全館の営業再開を模索すると見られる。
 
実店舗が大打撃を受ける中、百貨店各社の4月のEC売り上げは、総じて好調だった。大丸松坂屋百貨店、近鉄百貨店、高島屋では、8日からオンラインストアで中元商戦をスタートした。実店舗の売り上げの落ち込みをカバーするのは至難だが、ECの強化を含む今後の打開策に注目したい。

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