豪州の家畜追跡プラットフォームAgliveは、中国への牛肉出荷を監視する試験を完了した。
Agliveの試験は1月下旬に開始され、海運企業DBシェンカーと業界団体であるミート・アンド・ライブストック・オーストラリアと共同で実施した。
試験は、豪州のニューサウスウェールズ州の牧場から同じ州にある食肉処理場まで牛を追跡した。
そこから冷凍の牛肉製品が陸路でクイーンズランド州に移送され、その後、中国の上海に出荷された。このすべての工程でサプライチェーン全体が追跡され、製品は輸送中に安全な状態で保管されていた。最終的に、製品は上海の食料品店に配送された。
豪州の牛肉を追跡
Agliveのエクゼクティブディレクターであるポール・ライアン氏がコインテレグラフに語ったところによれば、サプライチェーン全体で使用される個々の製品、カートン、コンテナが識別および追跡され、温度と場所のデータを記録するため、モノのインターネット(IoT)デバイスが使われていたという。
すべてのデータは、ハイパーレジャー・ファブリックとイーサリアムの両方でスマートコントラクトを実行できるプライベートバージョンのイーサリアムブロックチェーンに記録された。
ライアン氏は、Agliveは「ブロックチェーン技術でクライアントに最高の結果をもたらす」と強調した。
ブロックチェーン導入の困難さ
ライアン氏は、トレーサビリティ試験のアイデアは2019年後半に考案されたと明らかにし、新型コロナウィルスによる遅延、そして採用された技術の取り込みに時間がかかったと述べている。
「通常通りのビジネスの魅力が強くなる可能性があるため、新しい概念や慣行の採用は決して容易ではない」と、ライアン氏は語った。
「プロジェクトを実行する上で最も時間がかかり、難しかったのは、様々な参加者が変更を実装するために十分な時間とリソースを費やすようにすることだった」
国際市場をターゲットに
Agliveは、アプリを使用して牧場の認定と出荷管理を同じプラットフォームに統合し、利害関係者が独自のQRコードを使用してサプライチェーン全体で個々のアイテムを追跡できるようにした。
このプラットフォームは現在、EU、ブラジル、カナダ、アルゼンチン、ウルグアイを含む世界中の主要な家畜生産者の市場にソリューションを導入するために取り組んでいる。
「最終目標は農場の事務処理を削減することであり、農家が農場を管理し、生産する食品にプレミアム価格を獲得するのに役立つようにすることだ」と、ライアン氏は述べている。
「つまり、目標は農家が同じ仕事でより多くのお金を稼げるようにすることだ」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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May 06, 2020 at 01:13PM
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