特集は、惜しまれつつ閉店した「街のパン屋さん」です。店の建物が老朽化で解体されるのに伴い、6月30日に閉店した長野市高田の「奄美屋」。地域の人たちに愛された店の「最後の一日」を取材しました。
半熟卵が入ったカレーパンに。
チョコがたっぷり入った人気の「生チョココロネ」。
(試食リポート)
「口の中でチョコのやさしい甘みが広がります。ふわっとした生地との相性もとてもいいです」
いずれも長野市高田の「奄美屋」で人気を誇ったパンでした。
店は6月30日、「最後の営業」を迎えました。
朝7時。
「奄美屋」代表・小松京子さん:
「7時だ。開けたくない…。じゃあ開けますね、最終日お願いします」
店を開けると…。
「奄美屋」代表・小松京子さん:
「早くからありがとうございます、どうぞ」
開店と同時に次々と訪れる客。店の外にも列ができていました。
店名の「奄美屋」は、創業者の先代が鹿児島の奄美地方出身だったことに由来しています。正確な記録は残っていませんが、少なくとも30年前には今の場所に店を構えていたと言います。
先代が亡くなったあとの2012年から、小松京子さんが引き継ぎ、切り盛りしてきました。しかし、店が入る建物が老朽化で取り壊されることになり、閉店が決まったのです。
「奄美屋」代表・小松京子さん:
「移転してまでできることではないので。60過ぎて、もう一度エネルギーを使う気力がなかった」
別れを惜しむようにパンを選ぶ小松さん。常連客は…。
常連客:
「十何年以上前から来てます。いつもの倍、買っちゃいました。さみしい感じはしますけど、仕方ないのかなという面もある」
「小さいお店なんですけど、あたたかいというか。雰囲気もいいので」
「いつも通っているからすごくさびしいです。頑張って営業してくれてありがとうございますと伝えたい」
常連客の言葉に…。
「奄美屋」代表・小松京子さん:
「朝から泣かせちゃだめだよ」
食堂で調理師として働いていた小松さん。店を引き継いだのは、先代と友人だった夫の勧めです。パン職人は残ったため、変わらぬ「奄美屋の味」を提供できましたが、小松さんにとってパン店の経営は未知の世界でした。
「奄美屋」代表・小松京子さん:
「(先代が)亡くなられた後、奥さんと娘さんと職人さんでやられていて、なかなか大変だったようで、奥さんが体調崩されたりして。相談されたんじゃないですかね、うちの主人が。じゃあやってみようと、あの時は思ったんですよね。何もわからないくせに。必死ですよ。勉強と研究みたいな。大変でした」
8年間、小松さんが無我夢中で維持してきた「奄美屋」。最後の営業もわずかとなりました。
常連客の家族が花束を…。
「奄美屋」代表・小松京子さん:
「ありがとう。この子は離乳食のときからパンでね」
常連客:
「子どもも大好きで、いつも一緒に買いに来ていた。今でも信じられない、閉店が」
6月30日は250人近くが訪れ、焼いたパンは昼過ぎにはほぼなくなりました。
常連客:
「ご苦労さんでした、おいしいパン焼いてくれて」
ついに最後の一人…。
最後の客:
「愛されるパン作って」
「奄美屋」代表・小松京子さん:
「職人さんがね」
最後の客:
「おばちゃんの愛嬌で売って…」
午後1時半、最後の客を見送る…。
「奄美屋」代表・小松京子さん:
「(この8年間は)私の人生の中の最高の時間、宝だと思う。お客さん、従業員のみんなに何も知らない私を支えてくれてありがとうって。感謝しかないです、みんなには。本当に感謝しかない」
地域に向けて感謝の言葉を張り出す…。
『長い間ありがとうございました。奄美屋一同』
従業員も涙…。
今、世の中はちょっとしたパンブーム。次々と新しい店ができる中、「街のパン屋さん」がそっと、店を閉じました。
"パン" - Google ニュース
July 05, 2020 at 08:00AM
https://www.fnn.jp/articles/-/59602
【特集】“街のパン屋さん”最後の一日 長野市「奄美屋」惜しまれつつ閉店 建物の老朽化で - www.fnn.jp
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