コロナ禍によるテークアウト需要の高まりで、全国的にパンの製造、販売店の出店が相次ぐ中、岐阜県内でも建設関係や、美容院チェーンといった異業種が収益の多角化を目的に新規参入する動きが広がっている。
新型コロナウイルスの感染が拡大した昨春以降、県内で少なくとも7店舗が直営、フランチャイズで新規出店した。半数以上が異業種からの参入という。
美容院チェーンのビームズ(岐阜市)は、熟成生食パンが人気の本多(兵庫県)とフランチャイズ契約を結び、昨年12月に本巣郡北方町に出店した。以前から飲食事業参入を検討していたといい、ビームズグループの坂之上一彦会長は「パンは老若男女問わず食べる。テークアウトのパン販売は最もコロナの影響がないと判断した」と話す。今年8月には岐阜市内に2店舗目を構えた。
内装工事や商業施設の設計を手掛けるK'sProject(ケーズプロジェクト、羽島郡笠松町)は、北海道発のパン販売チェーン「ペンギンベーカリー」のフランチャイズ店を、10月中旬に羽島郡岐南町にオープンする。売り上げの拡大と経営の多角化を狙った出店で、パンの販売で年間1億8千万円ほどの売り上げを目指す。岡田光峰奏社長は「建築事業は受注を受けてスケジュールに沿って仕事を進める。客商売のパン販売は異なる分野だが、挑戦する価値はある」と意気込む。
医療、福祉施設の設計を手掛けるアートジャパンナガヤ設計(羽島市)は、経営するレストランやカフェのノウハウを生かし、昨年12月、ベーカリープロデューサー監修の高級食パンの直営店を愛知県に開店。今年7月には岐阜市に2店舗目を出店し、11月に羽島市に3店舗目を開く。長屋榮一社長は「高級食パンは人気で、求人も困らない」という。2店舗とも売れ行きは順調だが、「高級食パンの看板だけでは、いずれ集客が頭打ちになる」として、異業種の店を複合させた形態を念頭に、岐阜や愛知のほか、京都市や海外への出店も検討している。
パンをはじめ異業種参入の動きについて、信用調査会社の担当者は「(国が業態転換を支援する)事業再構築補助金も、新たなビジネスを始めるきっかけになっているのではないか」と話している。
からの記事と詳細 ( パン屋オープンしたのは美容院や建設業 誰しも大好き!テークアウト需要増 - 岐阜新聞 )
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