深刻な人手不足から閉店の危機にあった奈良市の人気ベーカリー「MIA’S BREAD(ミアズブレッド)」に後継者が現れ、晴れて営業を継続していくことになった。一度は店を畳もうと決意していた店主の森田三和さん(57)は「瀕死(ひんし)状態だった店が少しずつ回り始めた。ありがたい」と感謝。ピンチを脱する決め手となったのは、常連客の惜しむ声と地元の老舗企業の協力だった。
「今後、同じような形を続けていくのは困難だと感じております」。ミアズブレッドの公式サイトに「後継者募集」に関する記事がアップされたのは、10月1日のことだった。
ミアズブレッドは平成8年にオープン。現在は奈良市の旧市街地「ならまち」に2店舗を構える。具だくさんのサンドイッチ、もっちりとした食感のベーグルが特に好評だ。近隣住民に“町のパン屋さん”として愛されているだけでなく、さまざまな媒体にも取り上げられ、海外から注文が入るほどの盛況を博している。
しかし、森田さんとともにパン作りを担っていた女性職人が今年3月に休職。店を支えてくれているパート従業員は子育て世代が多く、フルタイムで働ける人材がいなくなったのは痛手だった。
やむなく2店舗のうち1店舗を畳もうと考えたが、寄せられたのは店舗縮小を惜しむ声だった。「辞めちゃうの?」「困ったなあ」-。常連客の反応に「ミアズブレッドは地域の人たちの生活に根づいている。人が足りないという個人的な理由でやめられない」と思いとどまり、後継者探しに乗り出すことにした。
森田さんは、以前より親交のあった伝統工芸雑貨の製造販売を手掛ける「中川政七商店」(奈良市)の中川政七会長に相談。創業約300年の老舗として知られる同社は、奈良のまちづくりやブランディングにも力を注いでおり、会長自身のツイッターや採用ページでパン職人を募集。手厚いフォローで後継者探しに一役買った。
約3週間で10人を超える応募があった中、“後継者第1号”に選ばれたのは大手ベーカリーなどで15年以上の経験を積んだ河野光さん(38)。「歴史のあるミアズさんを途絶えさせたくない」と店舗に直接連絡する熱意を見せ、森田さんのお眼鏡にかなった。
河野さんは「ミアズのカラーを出しながら新たな商品も考案し、たくさんのファンに喜んでもらえるパンを作りたい」と意気盛ん。森田さんは「徐々にバトンをつなぎ、おいしいパンを作っていきたい」と話している。(石橋明日佳)
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December 17, 2019 at 05:05AM
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人手不足で閉店危機 人気パン屋に後継者 常連客や老舗企業、人材探し後押し - 産経ニュース
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