コオロギパン(ニュースリリースより)
人口増加に伴う食糧不足が懸念されているにもかかわらず、廃棄される食品が大量に発生する現状を、コオロギが解決してくれるかもしれない。
コオロギは他の家畜と比べて同量のたんぱく質を生産するのに必要な餌や水の量が少なくて済むほか、雑食のため餌の制限が少なく、廃棄される食品を餌として飼育することが可能という。
このため食糧問題とフードロス問題を同時に解決できる循環型食材としてコオロギに注目が集まっているわけだ。
「コオロギパン」や「コオロギうどん」なども登場しており、食用に向いたコオロギに品種改良するための研究施設も近く設立される。コオロギビジネスを見てみると。
コオロギパウダーでつくるパンキットを投入
敷島製パン(名古屋市)は、コオロギパウダーを使ったパンを自宅で作ることができる「コオロギの食育パンキット」を、オンラインショップで売り出した。
国産小麦の小麦粉と、 コオロギのパウダーでつくるパンキットで、材料を混ぜて一晩冷蔵庫で寝かせるだけで、コオロギの風味豊かな本格的フランスパンに仕上がる。
パンづくりの工程を通して食の大切さを知るとともに、未来の食について考えるきっかけにしてほしいとの思いを込めたという。
コオロギの食育パンキットの発売に合わせて、2021年7月31日にオンラインイベントを開催し、「コオロギの食育パンキット」を使ったパンの作り方をライブ形式で紹介するほか、コオロギパウダーの説明などを行う。
同社は高崎経済大学発ベンチャー企業のFUTURENAUT(群馬県高崎市)のコオロギパウダーを使用したパン・菓子を販売する「Korogi Cafe(コオロギ カフェ)」シリーズを展開している。
100匹分のコオロギを練り込んだカップうどんを発売
日本サプリメントフーズ(福岡市)は約100匹分のコオロギを練り込んだ「カップうどん」を発売した。小麦粉とコオロギパウダーを水で練り上げ熟成させてコオロギ麺に仕上げており、電子レンジを使って簡単に調理できる。
コオロギパウダーを使用するためコオロギそのものの姿はないが、もっとコオロギを感じたいという人にはトッピング用の「追いコオロギセット」を用意した。
同社ではbugoom(バグーム)ブランドで昆虫の姿を残したまま乾燥させたドライスナックや、昆虫を粉末化したパウダーなどをオンラインショップや、福岡市内の店舗で販売している。
食用に適したコオロギに品種改良
食用コオロギ関連事業を展開するベンチャー・グリラス(徳島県鳴門市)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を得て、徳島県美馬市にある廃校(旧美馬市立切久保小学校)に、コオロギの品種改良を目的とした研究施設を近く設立する。
現在、流通しているコオロギの品種は野外で生育している個体を採取・繁殖させただけにとどまっているため、食用利用に適した新品種の開発に取り組むのが狙いだ。
グリラスは、コオロギに関する知見やノウハウを持った2019年設立の徳島大学発ベンチャー企業で、2020年5月にジェイテクト<6473>と業務提携し、食用コオロギを量産するシステムの開発に着手している。
文:M&A Online編集部
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