店内で準備を進める土屋さん=大垣市築捨町のベーカリーツキアカリで |
脱サラし、パン職人になるための修業を積んできた大垣市築捨町の土屋清明さん(41)が長年の夢をかなえ、十八日にパン店「ベーカリーツキアカリ」をオープンさせる。店舗は、父親が家族を支えるために汗を流した鉄工所。改装にあたっては「常に仕事に一生懸命だった」という父親の姿を大切にし、柱などは当時のままに。さまざまな思いを胸に、新たな一歩を踏み出す。
白を基調としたすっきりとした店内。工場を思わせる山型カットの窓は、スライスした食パンの形もイメージしたという。見渡すと、天井は高く、「H鋼」と呼ばれる柱など、工場の名残も随所に見られる。
化粧品関連会社に勤めた土屋さんは、三十三歳の時に脱サラ。心にあった「独立したい」という気持ちと、「家族経営で人々に喜んでもらえる仕事がしたい」との思いから、高山市のパン店で二年間、東京のパン店で五年間修業した。
父親が金型製造の仕事場にしていた鉄工所は、土屋さんが生まれた年に建てられた。現在は近くに別の工場があり、今回の独立に当たって父親から譲り受けた。
販売するのは、総菜パンや菓子パンなど三十〜三十五種類程度。季節や時間帯によってレパートリーを変える。有塩バターをたっぷり使い、外はさっくり、中はふんわりと仕上げた「Gold塩バターロール」や、生地の一・五倍のカスタードクリームを詰めた「ふんわりとろけるクリームパン」などは、特に自信を持って焼き上げる。
店名には、築捨の地名と「月明かりのように優しい、町の明かりになれたら」との思いを込めた。考えたのは、土屋さんの挑戦を支えてきた妻の理英子さん(38)。土屋さんも、家族第一だった父親の姿を重ね合わせ「家族で一緒に来店するなど、この場所を何かのきっかけにしてもらえたら」と語る。
十八日から三日間、先着百人に焼き菓子をプレゼントする。(問)ツキアカリ=0584(51)0698
(服部桃)
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December 17, 2019 at 03:06AM
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父の鉄工所を改装、夢のパン店をオープン 大垣の土屋さん - 中日新聞
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