金沢市教委は９月、全７９市立小中学校の学校給食で、パンの提供頻度を従来の月２回程度から週１回程度に増やす。市内の製造業者が生産ラインを増強し、安定供給できる体制が整った。昨年度は別の業者が製造を取りやめたため、パン給食が一時ストップしたこともあったが、市教委は「米飯とパンをバランスよく提供できる環境を整えていく」（教育総務課）としている。
給食に提供するパンは、県学校給食会と県パン協同組合との契約に基づき、組合の加盟業者が各校に納入している。
パン給食を巡っては、市内の８割の学校にパンを納めていた業者の工場が競売で落札されて使用できなくなったことを受け、県学校給食会と業者の継続契約が終了し、昨年４月には６４小中学校で給食が米飯のみとなった。その後、タカマツパンが設備と配送用車両を増強したため、同９月から全小中学校で月２回程度、パンが提供できるようになった。
タカマツパンによると、「パンをもっと給食で提供したい」といった学校側の要望に応えるため、生産ラインを最新機器に切り替えることを決めた。従来の生産能力は１日５千～６千個だったが、機器の刷新で１日１万～１万２千個を製造できるようになる。パンの仕分けなどを行うスペースも増築したという。
同社の高松和彦社長は「子どもの頃からパンに親しむことで、大人になってもパンを定期的に食べてもらえれば、業界の振興にもつながる」と話した。
市教委は、パンに合わせた献立の作成など準備を進める。
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June 19, 2020 at 11:02PM
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