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Sunday, May 30, 2021

立山町をパンに凝縮 米っ粉倶楽部 代表取締役 森 純子さん(69) - 中日新聞

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「もっと米粉パンを食べてほしい」と話す森純子さん=立山町五百石のまちなかファームで

「もっと米粉パンを食べてほしい」と話す森純子さん=立山町五百石のまちなかファームで


 立山町産コシヒカリの米粉を使ったパンや菓子の販売店などを手掛ける「米っ粉倶楽部」は、地域の女性たちが集まって活動している。総菜パンには地元産野菜も使用し、パンを通して町の魅力を発信している。代表の森純子さん(69)は「やっぱり日本人はお米。立山の米の米粉パンを食べてほしい」と魅力を語る。 (聞き手・西村理紗)

 −米粉パンを作り始めたきっかけは。

 「地元の農業委員の人に誘われて、米粉パン作りの講習会に参加したことが最初。それまでは米からパンを作るなんて考えたこともなかった。活動の始まりは、地域のお母さんたちの『何かやりたいね』という思いから。話し合いの中で米の消費量が減っていることや、アレルギーで食べられないものがある子どもたちのことが話題に上がった。ならばとみんなで米粉パンを作ることになった」

 −パン店を開くことが目標だった。

 「全く考えていなかった。月に数回注文販売を考えていたくらい。最初は公民館などに集まって、材料費を払って作ったパンを持ち帰る『パン作りの会』から始まった。その後、改装された旧上東中学校の校舎を拠点に、地元の小学校の学校給食用や注文販売のパンを作り始めた」

 「町がまちなかファームを作るときに、出店しないかと声を掛けられた。時代とともに寂しくなってきた街中に、少しでもにぎわいをつくる手助けができればと出店を決めた。店で販売するのは地元のパン。そこから『米粉ぱん専門ベーカリー地ぱん』と名付けた。それまでは月に数回作っていたのが、店があるから毎日のように働かないといけなくなって大変。でも毎日に張り合いがある。いろんな人と出会い、会話ができるのは、店があるからこそ」

 −学校給食も手掛ける。

 「月に一回ほど、町内の小中学校に約二千個のコッペパンを作って届けている。給食がある日は午前二時から作り始め、午前十時ごろに各学校へ届けている。十年ほど前に学校給食を始めたとき、子どもたちに食べてもらえるか心配で、給食の様子を見に行ったことがあった。そのときに会った子どもたちが『おいしかった』と喜んでくれたことは今でも忘れられない」

 −今後の目標は。

 「小麦粉不使用のグルテンフリーで小麦アレルギーの人でも食べられる、おいしい米粉パンを作ること。店では、シフォンケーキとマドレーヌはグルテンフリーだが、パンは、やわらかくするために少しグルテンが入っている。腹持ちが良く、ジャムを付けなくてもおいしい米粉パンを多くの人に食べてほしい」

 もり・じゅんこ 1952年生まれ、立山町蔵本新。2009年12月、立山町在住の女性10人で米っ粉倶楽部を発足。同町福田の旧上東中学校校舎を拠点に、学校給食や注文販売などを始める。18年4月にまちなかファーム(同町五百石)に拠点を移して「米粉ぱん専門ベーカリー地ぱん」を開店。米粉を使ったパンや菓子を毎日20種類以上販売する。営業時間は午前10時半〜午後2時半。水曜定休。


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