おいしいパンにおいしい具材がのっかれば最高に決まっている。そんな天国みたいな場所が世田谷にある。パン大好きなオーナーが牽引(けんいん)するイタリアンレストランのグループがオープンさせた「REGINA」。例として、「スモークサーモンとストラッキーノチーズサンド」を深掘りしてみる。 使用されるパンは、「プリエーゼ」。イタリアのデュラム小麦ならではの際立った甘さとともに、発酵種の香りはフルーティーで、まるで甘口の赤ワインのようなニュアンス。食感はぷるぷるとして、とろーんと溶けると、豊かな麦のフレーバーが喉(のど)に滞留、ここに料理を入れたいと切望させる。 オーナーの藏野隆朗さんは、国内外を食べ歩き、おいしかったパンの記憶を再現する。店の基本となるカンパーニュは、欧米で食べた大型のサワードゥから。お客さんは肩にかついで持ち帰り、店を出たらすぐ、我慢できずにちぎって食べていたという。
シェフブーランジェの永井智和さんへの注文は「酸味のないもの」。それを具現化すべく、一般的なレーズンではなく、プラムから発酵種を起こす。酸味が出ないよう、継がずに毎回使い切る。プリエーゼにもあった、赤ワインのような豊潤な香りは、プラムの濃厚さに由来しているのだ。 サンドイッチの具材を作る人は別にいる。グループの一角であるレストラン「ボガマリ・クチーナ・マリナーラ」の料理長、佐藤亮平さん。ボガマリの売りである、全国各地の漁師から届く旬の魚を使い、サンドイッチが作られるのだからたまらない。 「スモークサーモンとストラッキーノチーズサンド」にはさまれるのは、宮崎県から届く「津本式究極の血抜き」を施された鮭(さけ)を厨房(ちゅうぼう)で燻製(くんせい)したスモークサーモン。鮭の香りの最上の部分が浮き彫りになったそれは、桃やあんずといったフルーツをほうふつとさせるほど。イタリア産のセミドライトマトも極めてフルーティー。ストラッキーノチーズの清らかなミルキーさと相まって、“魚介フルーツサンド”の趣だ。 司令塔の藏野さんの出したパスを受け、永井さんや佐藤さんがゴールを決め商品化する。ゴールパターンはこれにとどまらず、アイデアが永井さんや佐藤さんから出てくる場合も。
からの記事と詳細 ( まるで「魚介フルーツサンド」! 最高のパンと具が出会う、天国みたいな場所/REGINA(朝日新聞デジタル&[アンド]) - Yahoo!ニュース )
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