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Wednesday, December 22, 2021

イチゴの酵母でパン開発 鳥取湖陵高・鳥取大 - 朝日新聞デジタル

takooras.blogspot.com

大久保直樹

 鳥取県立鳥取湖陵高校(鳥取市)の3年生が鳥取大学の協力を得て、イチゴから抽出した酵母を使ったオリジナルのパンを開発した。同校で栽培する県オリジナル品種のイチゴ「とっておき」を使い、形も含めてイチゴづくしの逸品に仕上げた。今後、同校ブランドのパンとして商品化を目指す。

 同校食品システム科の課題研究の一環。鳥取大は地域の植物から抽出した「ローカル酵母」で発酵食品などを開発し、地域活性化を支援しており、今回は各地で集めた酵母を研究している農学部・大学院連合農学研究科の児玉基一朗(もといちろう)教授が全面協力。3年生4人が指導を受けながら、商品開発を進めてきた。

 酵母は「とっておき」から複数抽出し、適したものを選定。生徒らはタルトなどへの活用を検討しながら試作を重ね、コルネパンにたどり着いた。

 パンの名前は「あっちゃん酵母のこりょっぴコルネパン」。指導した実習教諭の浅見豊さんの愛称「あっちゃん」と、同校のイメージキャラクターの名前を組み合わせた。

 見た目はイチゴをイメージし、生地を三角形に整えて焼き上げ、外がカリッと、中はしっとりした仕上がりにした。パンの中にはカットした「とっておき」を練り込んだクリームを詰めこみ、特徴的な酸味やさっぱりした甘みを生かした。イチゴのヘタを意識し、緑のバランも添えた。

 食品システム科3年の中谷円香さん(18)は「パンの形がいかにイチゴっぽくなるかを考え、工夫した。香りもあってイチゴの風味が感じられる」。石橋陽南さん(18)は「酵母の抽出などなじみのない作業が多くて難しかったけど楽しかった」と笑顔で話した。

 10日には鳥取大で完成報告会があり、生徒らが中島広光学長らにパンを試食してもらった。試食した児玉教授は「想像以上においしく、ここまでのものが出来るとは思わなかった。この酵母はパン以外にも活用できるので、広がりが期待できる」と評価した。

 浅見さんは「生徒たちは酵母について授業で学ぶが、酵母を抽出して活用するのは初めて。栄養成分を調べ、『湖陵ブランド』のパンとして商品化を進めたい」と話している。(大久保直樹)

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