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Wednesday, January 15, 2020

バブル、撤退、拡大…M&A直前で娘が継いだある"地元のパン屋"の40年 - メシ通

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ピーターパンというパン屋チェーンが千葉県に存在する。

「これが本当にパン屋なの!?」と目を疑うような巨大な敷地内は木と石のログハウス風のテイストで統一されており、まるでテーマパークのような趣だ。

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店舗に隣接したテラス席で、ファミリー層や老夫婦がパンを片手に談笑するのがピーターパン日常の光景。

またJR船橋駅や千葉駅、本八幡駅でもピーターパンはテナントを展開している。名物の「元気印のメロンパン」を求めて長蛇の列ができているところを見たという方も多いだろう。

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▲元気印のメロンパン(140円)

9店舗あるピーターパンのうち、今回はもっとも広い敷地を誇る「ピーターパン 小麦の郷店」を訪問した。

混雑具合に合わせて焼くパンの個数を決定

当日はあいにくの雨模様だったが、それでもひっきりなしに駐車場に車が入ってくる。これが週末ともなると、盆と正月とクリスマスとハロウィンが一緒に来たような大騒ぎになるのだ。

店内に入る。とにかくズラリと並んだパンの種類に圧倒された。

価格も大手のパン屋チェーンなどに比べ、かなり安く設定されている。陳列された商品の回転は早く、次から次へと焼き立てのパンに差し替えられていく。

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「コスト面だけを考えたら、朝、大量に焼いたほうが効率はいいんです。だけど私たちとしては、できる限り焼き立てのパンをお客様に食べていただきたい。なにせ焼き立てだと味が全然違ってきますからね」

そう語ってくれたのは、製造チーフの樋口さん。種類にもよるが、パンを焼くのには大体4時間くらいかかるという。4時間後に店舗がどれくらい混んでいるか、それを予想しながら焼く個数を決めていくのだ。もちろん天候や道路状況などによって客足は常に変化していくから、その流れを見極める能力が問われることになる。

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▲コクうまカレーパン(172円)

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▲塩バターロール(140円)

主力商品は元気印のメロンパン、コクうまカレーパン、塩バターロールの3種。

商品構成としては日常的にいつでも食べられる定番が6~7割、季節限定商品が2割、提案商品が1割程度。店舗ごとに扱うパンの種類も微妙に変えているという。

今後の課題として、年配の顧客に配慮した健康志向のパンを開発していきたいと樋口さんは意気込む。

「あんぱんやクリームパンなどは、中の具材を外注業者から購入するのが一般的だと思うんです。ただ、うちは美味しさを追求して自家製がウリ。香味ねぎチキンサンドも人気商品ですが、当然チキンは自分たちで仕込んで揚げている。現在、カレーパンのカレー部分に関しては外部に委託するようになったのですが、もともと店でコトコト煮込んで作っていたレシピ通りに再現してもらっています」(樋口さん)

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▲クリームパン(151円)

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▲ご当地あんぱん(162円)

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▲香味ねぎチキンサンド(410円)

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▲骨なしフライドチキン(248円)

早速、数種類をセレクトして食べてみることにした。

購入すると無料でついてくるコーヒーがうれしい限り。焼き立てのパンとの相性は、言うまでもなく抜群である。

パンを口に運ぶと、瞬く間に幸せなハーモニーが広がっていく。

……美味い。どれも美味すぎる。

クリームパンの優しい甘さ。カレーパンの芳醇な深み。メロンパンの崇高なる質感。

そして具材もさることながら、ベースとなるパンが柔らかくて最高。「パンは酒の肴として食べる」という信念を持つカメラマンも、「これなら何杯でもいけそうだ」と満足げな様子で塩バターロールを頬張っていた。

ベーカリー業界のトップランナー

実はこのピーターパンのパン、私にとっては小学生の頃から慣れ親しんだ味。

当時、家の近所にあったピーターパンは、どこにでもあるような街の小さなパン屋だった。店舗は自宅と兼用しており、もちろん支店なんて存在するはずもない。

しかしパンのクオリティは確かなものがあり、店内は常に賑わっていた記憶がある。

それに加えて、初代社長の横手和彦さんは卓越したアイデアマンだった。まだ総菜パンの種類がそこまで豊富でなかった時代に、次々と新商品を開発していたのが印象深い。

広島出身の横手さんはカープが優勝するたびにセールを断行するなど、イベントごとが大好きだった。お客さんに喜んでもらおうという心意気が半端じゃなかったのである。

それから時は流れた。私も千葉を離れ、東京を中心に生活するようになった。そして気がつくと、ピーターパンはベーカリー業界のトップランナーとなっていた。

メディアでピーターパンの横手さんが成功者として取り上げられるたび、「やはり街の小さなパン屋で収まる器じゃなかったか……」という感慨が込み上げてくる。

そして現在、横手さんは会長職に退き、娘の大橋珠生さんが二代目社長を務める。これには驚いた。私にとって、大橋さんは小学校の同級生でもあったからだ。

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▲大橋珠生社長

「30年ぶりくらいじゃないですか? 今日はよろしくお願いします」とICレコーダーをセットすると、「なんだか不思議な感じの取材ですよね」と大橋さんも笑う。こうして奇妙な同級生インタビューはスタートした。

【ピーターパンの出店遍歴】

  • 1978年 鎌ケ谷・馬込沢に初代ピーターパンを開店
  • (※一時、ピザ屋事業に本腰を入れる)
  • 1999年 市川・曽谷に「小麦工房店」オープン
  • 2001年 船橋・海神に「石窯パン工房店」オープン
  • (※同時期、鎌ケ谷の初代ピーターパンが閉店)
  • 2005年 鎌ケ谷・東道野辺に「小麦の郷店」オープン
  • 2009年 八千代・村上南に「小麦の丘店」オープン
  • 2013年 習志野・奏の杜に「奏の杜店」オープン
  • 2014年 JR船橋駅(改札内)に「ピーターパンJr. シャポー船橋店」オープン
  • 2016年 JR千葉駅に「ペリエ千葉エキナカ店」オープン
  • 2018年 JR船橋駅(改札外)に「小麦市場 シャポー船橋店」オープン
  • 2019年 JR本八幡駅に「ピーターパンJr. シャポー本八幡店」オープン

f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:そもそもピーターパンは、私の一言が創業のきっかけにもなっているんですよ。それまで父は水商売をしていたのですが、仕事をする姿を見て、「お父さんは働いていない!」と言ってしまったんです。それで父も「やっぱり親として、きちんと昼間から働く姿を見せなくては」と一念発起したらしいんです。それが1978年。私が4歳、父が34歳のときです。

だが、パン屋の業務は想像を絶する厳しい世界だった。

来る日も来る日も、朝早くから晩まで身を粉にして働く父と母。土日になると休める普通のパパやママが心底うらやましかった。

両親の激務ぶりを間近で見ていた娘は、「大人になってもパン屋にだけは絶対なるまい」と固く心に誓う。

f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:おかげさまでピーターパンは地元の人に愛される店になってきましたが、両親の介護から解放された父は多店舗展開を夢見て、当時バブル期で人気が出始めていた宅配ピザに足を踏み入れるのです。

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▲明太フォンデュ(194円)

私もピーターパンが宅配ピザを始めたときのことは覚えている。

フランチャイズではあったものの、横手さんの「創意工夫魂」はとどまることを知らなかった。独自の「ひと手間」をメニューに次々と加えていくのだ。

f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:ところが10年経つと宅配ピザブームも下火になり、売上も新規出店も低迷してきました。
そこで父は「自分が本当にやりたいことは何なんだ?」と考えたとき、開店当初から毎日パンを買いに来てくださって、「ピーターパンのパンは本当に美味しいね」と言っていただいていたお客様の会話……これこそ自分の出発点ではないかということに気付いたのですね。
そして、1999年に原点のパン屋に戻る意味でオープンさせたのが、市川市の曽谷にある「小麦工房店」なのです。

緻密なコンセプトとうれしい誤算

この市川・曽谷の店舗こそが、現在のピーターパンの礎になったと言っていい。

開店させるにあたって横手さんは“ちょっと贅沢、ちょっとおしゃれな食文化提供”という事業コンセプトを打ち立てた

コンセプトを守るためには、生活感丸出しの店構えでは話にならない。ログハウス調のレイアウト、屋外の広々としたテラスなど、従来のパン屋にないイメージを構築していく。

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f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:すると、徐々に家族連れで来るお客様が増えていったんですよ。それから朝は年配の方が集まるサロンみたいになり、コーヒーを飲みながら近況報告なんかをしている。このへんは狙ったことじゃないというか、うれしい誤算でした。
たしかに99年の段階では、パン屋がイート・イン・スペース的なことをしたり、コーヒーを無料で提供するサービスって珍しかったと思うんです。今では老人ホームの方たちがバスでお買い物にいらしてくれたり、小学生が社会科見学で訪れることも増えました。

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▲無料のコーヒー提供サービスもピーターパンは積極的に導入。パン購入時にレジでカップを受け取ってセルフでコーヒーを淹れる

ところで大橋さん自身は、1999年時点でまだピーターパンに在籍していない。入社したのは2000年になってからだという。

「パン屋だけは勘弁」と考えていたのに、なぜパン業界に足を踏み入れたのか?

f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:私自身は短大を出て、普通に都内で会社員をしていたんです。一般の事務職で、人事部でした。そのあとはアパレル企業で働くようになったんですけど、正直言うと仕事に熱意は感じられませんでした。
そんなときにちょうどピーターパンの事務員が退職することになって、「ちょっと事務のほうを手伝ってくれないか」と言われ、アパレルもノルマ重視の仕事に疑問を感じ始めていたので、それなら手伝うか」と入社した次第です。

最初は手伝いのつもりだった。もちろん店を継ぐ気など一切なかった。そもそもピーターパンは大橋さんの弟(横手さんの長男)が継ぐということで話が進んでいたのだ。

ところが弟はパン屋修行の途中で違う道を模索し始め、ピーターパンを去る。これが2007年のこと。それからは社内でも後継者問題が話題に上り始める。

取引銀行などの周辺業者も、ピーターパンの行方には注視していた。すでに横手さんも高齢になっており、いつまでも現場で陣頭指揮を執るわけにはいかない。しかしながら後継者もいないということで、水面下でM&Aの話が持ち上がるようになる。

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f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:店のほうは2001年に船橋の海神に「石窯パン工房店」を、2005年に鎌ケ谷の東道野辺に「小麦の郷店」をオープンさせました。「小麦の郷店」では十分な敷地を確保でき、大きな石窯も作ることができた。せっかくだからパンを焼く様子を子供たちにも見てもらおうと、レイアウトも工夫しました。
「どうしたらお客様に喜んでもらえるか?」というのはスタッフが常に考えていること。店内ディスプレイを工夫したり、パンを置く棚を子供たちでも見やすい高さに設定したりしています。

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父と娘の交錯する思い

話を合併の件に戻そう。横手さんの妻(大橋さんの母)はM&Aに賛同していたという。
経営者目線でいえば、自分が作った企業を高値で売ることは成功のモデルケース。横手ピーターパンは大団円を迎えようとしていた。

そんなある日、父から娘に電話がかかってくる。

「あさって、M&Aの先方さんと会ってみようかと思う」

娘は普通に話を聞いていたが、黙りこくる父の様子に異変を感じる。

「お父さんは、どうしたいと思っているの?」

しばらく電話口で黙ったあと、父はポツリと口を開き始めた。

「俺は、お金儲けがしたかったわけじゃないんだよ。お客様が楽しそうにパンを選ぶお店、そして社員が誇りを持って働く会社が作りたかった」

一代でピーターパンを築き上げた横手さんは間違いなくカリスマだった。

そんな横手さんを慕ってピーターパンに応募する若者は後を絶たなかったし、入社後も横手さんの掲げた理念に心酔するスタッフが大勢いた。

電話口の父の話を聞いたとき、娘の頭には社員たちの顔が次々と浮かんできた。そして気がつくと、自分でも想像していなかった言葉が口をついて出た。

「お父さん、私がやるから。話はすべて断って」

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f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:父としても、私に店を継いでもらおうなんて考えは一切なかったらしいんです。たまたま母が海外旅行に出かけていて、相談相手が私しかいなかったんですよ。だから、私の言葉にすごく戸惑っていました。
それから私は結婚して大橋の姓になったんですけど、夫が神戸で働いていたんですよね。子供も2人いる中、社長をやるというのは生半可なことではない。それで恐る恐る自分が2代目になることを夫に告げると、「いつかはそういう話になると思っていた」と笑ってくれたんです。これで踏ん切りがつきました。

内部からの抵抗

大橋さんが社長業を引き継ぐと社員に伝えたのは、2010年になってからだった。

すると、一番喰ってかかってきたのは、現場の製造責任者だ。

「パンもつくれない人に社長がつとまるのか」というわけである。

もちろん大橋さんとて、ただただボーっとしていたわけではない。2代目になると決めたときから、パン屋の店頭に立つようになった。

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▲クロワッサン(172円)

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▲バタール(ハーフ140円 1本280円)

同時に勉強会にも積極的に参加した。会社の事業を継承するとは一体どういうことなのか? 大橋さんはもちろんのこと、ピーターパンの幹部たちも経営者としてはひよっこ同然だった。パンを焼くスキルや店長としての実績があっても、事業を経営するのはまた別の話なのだ。

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いつものように幹部たちと一緒に勉強会に参加した帰り、大橋さんは呼び止められた。その日は父・横手さんがいなかったということもあり、「今日という今日こそは、きちんと話を聞かせてもらおうじゃないか」ということになったのである。

そのとき、初めて大橋さんは真相を告白した。

実はピーターパンは身売り直前だったこと。だけどピーターパンを愛する社員たちのことを考えると、それはどうしても抵抗があったこと。だから不安もあったけど、自分が立ち上がろうと決めたこと……。

社員は全員、黙りこくって話を聞いていた。大橋さんがそんな覚悟を持って2代目になっていたなんて、誰も知らなかったのだ。

この日を境に、大橋さんは後継者としてより覚悟を深めていった。

絶対に譲れないもの

f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:冷静に振り返ってみても、M&Aの打診内容自体は決して悪くなかったと思うんです。ただ、ひとつ引っかかったのは父が経営から完全撤退するということ。これはM&Aとしては当然かもしれないけど、父の揚げた理念が失われることは火を見るより明らかじゃないですか。そうなると、ピーターパンがピーターパンじゃなくなる気がしたんですよね。

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店名は同じ「ピーターパン」のままかもしれない。味もさほど変わらないかもしれない。

だが顧客に対する思いやりなど、横手さんがもっとも大事にしていた“真心”の部分はどこに行ってしまうのか?

横手イズムを失ったピーターパンに見切りをつけ、辞めていく社員も出るだろう。それが果たして社員や消費者の幸福に繋がるのか? もはやピーターパンは多くの人間の人生を背負う存在になっていた。

f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:ピーターパンでは、面接の段階から「理念、理念!」と口を酸っぱくして説明します。そういう一面だけを見て、「宗教じみている」「ブラック企業っぽい」などと揶揄する声も正直ありますね(笑)。
でも、どうしてもここだけは譲れないポイント。というのも、パンを焼く技術だけでは未来に生き残る会社にならないからです。

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人気店になったところで、ハード面は真似される。味や運営システムは、上手くいっている店舗を真似るのが業界の常識だからだ。

そうなると、ソフト面を充実させていくしかない。ここで言うソフトの例としては、「焼き立てのパンを提供する」「顧客のトレーを店員がお預かりする」などなど。「ハードは真似されても、ソフトは真似できない」ということである。

しかし競争が激化すると、このソフトすらも当然のことながら真似をされる。

では、どうするか? そこで大橋さんがたどり着いた思想が「ソフトは真似されても、マインドは真似されるな」というものだった。

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f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:たとえばお客様のトレーにカレーパンがあるとしますよね。ちょうど今、新しいカレーパンが焼き上がったところだということをスタッフは知っている。そこで「よろしければ新しいカレーパンとお取替えいたしましょうか?」とお客様ひとりひとりの目を見ながら言うんです。すると、お客様にも「えっ、いいんですか!?」と感激していただけますから。
結局、そういうことの積み重ねなんですよね。このマインドを社員さんやパートさん全員に徹底していかなくてはならない。

地元に愛される店づくり 

f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:私たちも他の店の「すごい!!」と思うところを真似して積み重ねて今があります。
ピーターパンの差別化とは「他社でもできることを他社が真似できないくらい徹底して行うこと」としています。

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f:id:exw_mesi:20191205224730j:plain大橋:たとえば「ピーターパンがあるから、引越ししたくない」とお客様に言っていただいたことがあるんですね。あるいは逆に「ピーターパンがあるから、引越ししてきました」と言われることもある。
今は親・子供・孫……3代に渡ってピーターパンのファンだというご家族も大勢いらっしゃいます。あるいは小さいお子様がこどもパン教室でピーターパンに触れ、大きくなってから「絶対にアルバイトはピーターパンでやりたかったんです!」と面接に来るケースもありますし。本当の地域密着というのは、そういうことだと私は思うんです。これからもピーターパンにしかできないことを追求していきたいですね。

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今は千葉県内に9店舗あるピーターパン。「やみくもに拡大するのも考えもの」と大橋さんは慎重な姿勢を崩さない。店舗を増やすときは、同時に社員教育を行う必要がある。社員が育っていないのに店ばかり増やしたら、いつか破綻する。それが父・横手さんから教えられた大橋さんの考えなのだ。

ピーターパンの理念は、いつの時代も変わらない。

パンを通じて、みんなに喜びを届けたい──。

父も娘も愚直なまでにそのことだけを追求し続けている。

※商品の価格は材料などの仕入れ状況により変動します。

店舗情報

ピーターパン 小麦の郷店

住所:千葉県鎌ヶ谷市東道野辺 3-5-14
電話:047-441-5901
営業時間:7:00~19:00
定休日:木曜日

peaterpan.com

撮影:松沢雅彦

書いた人:小野田衛

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雑誌やネット媒体で仕事をするフリーのライター/編集者。アイドルやスポーツ、貧困問題に関する記事を作ることが多い。趣味はサウナ。特技はサウナ。オフの日の過ごし方はサウナ。

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January 16, 2020 at 04:30AM
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