NHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の主人公、実業家渋沢栄一ゆかりの北区と埼玉県深谷市の高校生らが、製パン大手のフジパン(名古屋市)に協力、渋沢をイメージしたパンを開発した。エピソードを元にアイデアをふくらませており、深谷市出身で北区で晩年を過ごした渋沢の人生に思いをはせることができるパンという。
パンを手掛けたのは、順天高校(北区)、埼玉県立深谷商業高校(深谷市)の生徒たち。日本薬科大学(埼玉県伊奈町)、東都大学(深谷市)の学生らがサポートに加わり、製造販売はフジパンが担う。
順天高と日本薬科大のパンは、渋沢が甘い物好きで、一八六七年にパリ万博使節団の一員としてフランスに渡ったことから、フランスの伝統菓子「タルトタタン」をイメージ。りんごジャムを使ったケーキのようなパンで、「りんごのケーキ〜タルトタタン風〜」と名付けた。
深谷商と東都大は渋沢の好物だったさつまいもと、北区の邸宅で茶をたしなんだエピソードから抹茶を使用したパンを開発。「幸せさつ抹茶」という商品名には「みんなが楽しく幸せになれますように」との願いを込めた。
パンの開発はフジパンと日本薬科大が企画。高校生らが歴史や地域、食について学び、探求する姿勢を養うのが狙いで、昨年九月にスタートした。生徒らは北区などから関連資料や情報などの提供を受け、渋沢の功績などを学んできた。
北区シティプロモーション推進担当課の古平聡課長は「順天高のパンは洋菓子のよう。深谷商のパンもさつまいもの甘みを引き出し、満足感がある」と味に太鼓判を押す。「高校生がここまで完成度の高いパンを開発したのは画期的。おいしさはもちろん、渋沢の足跡も感じてもらえれば」と話している。
りんごのケーキは百二十六円、幸せさつ抹茶は百二十四円。関東、中部、東北地区のスーパーなどで十一月末まで販売されている。(西川正志)
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